Film Picks(はてな版)

おすすめの映画や海外ドラマのあらすじやおすすめしたいポイントなどをまとめたネタバレ有の評価・感想・レビューを行うサイト「Film Picks(フィルム・ピックス)」の新着更新を行っています。洋画を中心に新作映画や最新の海外ドラマ、また話題作から過去の名作などもどんどん取り上げ、話題のVODサービス比較等も行いながら海外の映像作品の面白さをお伝えしています。

24 JAPAN 終了せざるを得ない理由と改善点の指摘について

f:id:filmpicks:20201022113726j:plain


日本版「24」として放送前から話題になっていた24 JAPANですが、第1話が放送されその評価は大きく分かれています。

おもしろい!と言ってる視聴者の多くはSNSなどを見る限り「24」を知らない、観たことがないという方が多く、反対にもっとこうしてほしい!などの意見は「24」を知ってる人が多い印象です。

個人的な意見は後者側で、何度も繰り返し「24」を観ているからこそ、「もっとこうしてほしい!」と思ってしまいます。

契約の都合上テコ入れができないという記事もありましたが、そんな危険な契約は交わさないと思いますし、黒人大統領から女性大統領に設定変更もしてますから、多少のテコ入れはできるんじゃないでしょうか。

あくまで視聴者側の意見なので専門的な話は分かりませんが、実際に24 JAPANを観て改善できるのではないかと思うところをいくつか挙げてみました。

 

filmpicks.net

24 JAPANでできそうな改善点

カメラワーク

「24」をご覧になっている方はわかると思いますが、もっとドキュメンタリーのようにカメラマンが手で持って撮影しているようなカメラワークになっていて、おそらく何台も使用しています。

一方、24 JAPANはテレビ朝日独特のカメラワークで「相棒」を観ているような感じになります。

カメラを何台使用するかで番組予算に影響するのかは知りませんが、仮にひとつのシーンで複数のカメラを使用できなかったとしても、静止画のように固定された範囲での撮影はかなりリアリティを削いでしまうように思います。

これだけでだいぶ変わりそうですよね?

演技

演技に関しても日本のドラマっぽく、ほとんどの演者さんが演者さんなんですよね。

先ほどのカメラワークもそうですが、「ドラマではなくドキュメンタリーである」と考えた方が、同じ設定、同じセリフであっても結果としていいドラマになるのではないかと思います。

これは24に限った話ですよもちろん。

演技臭さがあまりにも伝統芸能の領域に入りすぎているので、もっと自然体であるべきだと思っちゃいます。

セット

CTUが緑一色なのもおかしいですよね。

パソコンをわざわざ全部を緑色にする必要なんてまるでないと思いますし、映像に映る統一性やカッコよさを追求しすぎて、現実離れしています。

フィクションだけどリアリティは必要なんじゃないかなと。細かい話をすると、パソコンやモニターに映し出される文字ももっとリアリティーを持ったフォントを使用した方がいい気がしました。

現実離れしすぎているという点の指摘については、これは題材が普通のドラマではなく「24」だからです。

「24」だからこそリアリティーを追求しなければいけないと思います。

内面的なテコ入れは可能なのでは?

結局のところ、こちらは視聴者なので実状なんて知りません。

仮に脚本はテコ入れできなかったとして、セットの変更や演技の仕方、カメラワークなどそういったところまで契約上の縛りなんてあるのでしょうか。

もしあるのなら、もうこれ以上言うことはないんですけどね。

24 JAPAN 終了せざるを得ない理由

24はシーズン8と全12話の「24:リブ・アナザー・デイ」があります。

日本版「24」の企画が始まった時、もし成功した場合次のシーズンへの更新も視野にされていたと思いますが、実際はおそらくシーズン2への更新は難しいんじゃないでしょうか。

そこには契約上の縛りがあると思います。

個人的にどうしても引っかかるのが、24のシーズン2では核爆弾が砂漠地帯で爆発するシーン。

これ日本では絶対にできないですよね。

でももし、契約上脚本の変更が認められなければ、シーズン2を描くことは不可能だと思いますし、もしこの描写を削除できたとしても、このシーンはかなり重要なのでこのシーズンを描くには必要不可欠と言ってもいいです。

なので仮にこのシーン、変更を加えられたとしてもかなりおもしろみに欠ける内容になるのではないかと危惧してしまいます。

このように日本では無理のある設定があまりにも多いのは24視聴者であれば周知の事実。

シーズンを強引に進めた場合視聴者離れも起こり得るので、結果として終了せざるを得ないのではないかと思います。あくまで個人的な意見ですけどね。

そして追い打ちをかけるかのようなコロナ。

キスシーンがないのもあきらかにこの影響で、人と人の距離を感じるのもおそらくこのせいでしょう。

こればかりは仕方のないことですが。

おそらくは、「24」のコンセプトだけ使用できるような契約であれば、日本ならではのストーリーも作れてかなりいいコンテンツになるんですが、そんなことは想定済みで、その契約ができなかったという解釈ができますね。

最初からVODに頼ればよかった

コンプライアンス規制の多い民放ではなく、「Netflix」や「Amazonプライム」のオリジナル作品にすればよかったのでは?というのが正直な感想です。

もしリメイクの交渉が何年も行われていたのであれば仕方のない話ですが、もう少し違う結果になっていたようにも思えてなりません。

全く同じことをしてもおもしろくないですし、キャスティングについてはエピソードが進めば慣れていくものなので、それ以外の点でおもしろさを追求してほしいです。

最後に一言もの申したい

24は1話1時間、全24話で1日を描くドラマです。

これは現実世界の出来事の流れを強調するために行われた手法なので、ここが大きく抜けているのが24 JAPAN最大の欠点だと考えます。

日本で24をやる、ということ自体はものすごくうれしい事実なのでもっと楽しみたいです。

今日は特別に24 JAPANについて書いてみました。